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文部科学大臣賞・国土交通大臣賞
第26回日本少年少女オープンヨット大会(東日本地区)実施報告

長野県ジュニアセーリングクラブ連盟
代表 小山利男

 2006年5月3日〜5日、社団法人日本ジュニアヨットクラブ連盟主催、長野県ジュニアセーリングクラブ連盟共催にて、東日本地区加盟23クラブ、112名の選手に指導者、保護者、大会役員、競技役員合わせて総勢240余名が長野県信濃町野尻湖に集い、好天に恵まれ良い大会が開催出来ました。
今回は、小坂憲次文部科学大臣が地元(長野2区)出身というご縁で名誉大会長を快くお引き受け頂きました。

 昨年までの2年間、第24回、第25回と山梨県山中湖で連続開催しましたが、今年は4年ぶりに野尻湖においての開催でした。当地では前年にレーザー級全日本選手権大会を開催した経緯もあり、町当局も運営諸設備、受入れ宿舎等を整えて、地元役員一同心待ちに準備しておりましたところ、国内でも豪雪地で有名な信濃町だけに、年明けより40数年ぶりの記録的な大雪に遭遇し、4月下旬まで沢山の残雪が残り事前準備が進まず、さらに天候も不安定で例年よりも低温が続き大会開催が危ぶまれる状況でした。天気予報はゴールデンウィーク前半不順で後半は晴天と報道され、黒姫、斑尾源流の湖水温は10℃前後で落水事故等の場合の生命の危険性や気温との温度差による濃霧の発生懸念等心配の種は付きませんでした。従って町当局からは北信広域消防緊急隊、野尻湖漁業協同組合及び野尻湖水上安全協会、宿泊連絡会に対し、万全な救助体制を敷くよう要請が出ました。

 大会初日は、幸いに、予報通りの快晴、軽風状態でしたので、予定通り開会式前のトライアルレースも68艇のエントリーを得て、予定レース数1回のところ3レースも順調に行なうことが出来た上、事前の防寒対策案内が徹底され参加選手達も低水温についての特段問題もなくトライアルレースの目的を果たすことが出来たので、翌日からのレース運営の見通しもついて安堵いたしました。

 石原伸晃大会会長が公務でご都合がつかなくなった為、代理で佐藤精知夫副会長からの開会挨拶を頂き、前年度OP級上級者優勝選手 小宮悠さん所属の江の島ジュニアヨットクラブよりの優勝杯返還に続き、北信越水域代表として射北中学校ヨット部、岡田健君、網高子さんの二人による力強い選手宣誓で大会が開幕されました。

 式後、指導者ミーテイングを開き、実施要項変更事項や再度防寒対策、救助体制を指導し再確認されました。その後野尻レイクサイドホテルのガーデンで、選手を中心としたバーベーキューパーティが200名以上が参加して盛大に開催されました。十二分に用意されたはずの食材が足りない盛況でしたが、原因は宿舎での食事予定者が楽しいパーティの方に参加された為のようでした。

 5月4日、レース第1日目、日程通り上級、初級エリアでそれぞれ競技に入り、上級者クラスは、阪田理事(ナショナルレースオフィサー)発着部長と甲信越、関東水域、の指導者を主としたメンバーが担当し、一方初級者クラスは、専務理事、伊藤雅宣レース委員長、同じく中根理事が発着部長を担当し、ルビーホールデッキに水上本部を設営し、父母達の応援席前の特別コースで行ないました。予定では初級者エリアのレースは、枇杷島(弁天島)一周コースでしたが、水上安全協会より指導を受け急遽本部前の岸よりのコースを設定したのが結果的には大好評でした。

 風は両エリアとも多少の振れは有ったけれど、3〜5m/sの順風で南方面からのいわゆる野尻湖風で、初級者エリアでは午前中に2レース消化しました。
午後から北風に変わり、初級者エリア本部の伊藤レース委員長の観点望気による好判断で初日は4レースの予定のところ6レースまで行い、また初級者エリアの運営に刺激を受けた上級者エリアも予定レース以上の5レースを行い、第1日目を無事終了できました。
終了後レース委員会を開き、2日目が晴天による無風が予測されるので、スタートを30分繰り上げ、当初予定されたスタート時刻9:00を8:30に変更することを指導者の了解を得てレース委員会より発表しました。

 

 レース第2日目は、子供の日に相応しい、前日と同じ快晴軽風の好天気、黒姫、妙高山が湖面に映え、陸上本部の連盟旗がハタハタとなびき充分期待の持てそうな風が湖面より吹き抜け、予定通りのレース消化が予想されたが、第2日目の第1レース終了後、心配した通り徐々に風速が落ち始めましたが、既に初級者エリアは7レースを完成しておりました。上級者エリアのみ最終第7レースに入ろうとしていたところでしたが、これは野尻湖特有な風で若干風速が足りないまでもスタートさせるのが最善と判断し最終レースを決行して、ショートニングにより無事7レースを消化出来、午前11時41分に抗議締め切りとなり全レースを完了出来ました。

 全レースを通して、規則第42条に係るイエローフラッグの指導が14件発生したが、審問に係るケースは無くシーマンシップが発揮されたレースだったと伊藤宏プロテスト委員長より報告されました。
レース後閉会式までの間、SB食品株式会社協賛のカレーを使用したカレーパーティを開催し、345食のカレーがホテル側の手配で供されました。
閉会式も野尻レイクサイドホテルのルビーホールに全員が参加し、各入賞者が表彰されました。

参加水域別に分けて、東北水域4クラブ、関東水域14クラブ、甲北信越水域5クラブの合計3水域23クラブの種目別優勝者は下記のとおりです

☆OP級上級者優勝者・・・茨城県セーリング連盟ジュニアヨットクラブ゙・磯崎哲也君
☆OP級初級者優勝者 ・・・・・・・・B&G新潟海洋クラブ・倉島大幸君
☆シーホッパー級SR優勝者 ・・・秋田県セーリング゙連盟ジュニア・佐藤洋平君
☆ミニホッパー級優勝者・・・・・・山中湖中学校ヨット部・高村卓弥君
☆レーザー級ラジアル・・・・・・KMC横浜ジュニアヨットクラブ・鈴木英広君 

昨年までは関東水域に優勝選手が集中したが今回は東日本各水域全体に拡散されたことはレベルの平均化と、地方各水域指導者の熱意と、大会を通じて連盟指導の浸透努力が感じられます。

 閉会式では、特別協賛を戴いたアビームコンサルテング株式会社、竹下様からご挨拶を頂き、佐藤副会長より地元関係者への謝辞の挨拶に加え、中根理事より今年8月4〜6日の期間石川県七尾市和倉温泉海岸で開催される「国際交流日本ジュニアヨットクラブ競技会2006」について内容豊富な説明があり、予定通り3時30分に無事終了出来ました。

 選手、保護者、役員が充分余裕を持って帰り支度が出来、連休中の渋滞が予想される中、全員早目に帰路につくことが出来ました。

 諏訪湖での大会等を含め幾度もいろいろな大会開催を手伝いましたが、本年の特徴として、参加選手、指導者、保護者殆んど全員が閉会式に参加して、また式後に温かいお礼の言葉を掛けて頂き、本当に有難く役員一同感激いたしました。

 特別協賛戴いたアビームコンサルティング株式会社様には特別表彰のアビームカップの他に、参加賞として選手全員、保護者、競技役員にH/H製の帽子とシャツの他アビームマーク等を貸与、提供戴きました。

 SB食品株式会社、第一製薬株式会社、大塚製薬株式会社等各企業様よりも多大な食品や飲料、広告掲載料等協力を戴いたこと、また開催地側の企業、団体関係者各位にも後援、協力を戴きましたことに厚く御礼を申し上げます。

 参加された多勢のジュニアヨット選手、指導者、保護者、連盟役員、地元関係者、皆さんの御協力のお陰で「文部科学大臣賞・国土交通大臣賞 第26回日本少年少女オープンヨット大会(東日本地区)」を無事閉幕終了出来ましたこと、衷心より厚く御礼申し上げて大会報告と致します。

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